インプラント治療について

インプラント治療についての基本情報と流れについて説明します。

欠損に対する3つの治療法

歯を失った場合には、インプラント・ブリッジ・義歯の3種類の治療法のどれかで補うことができます。それぞれの方法には利点・欠点があるので、その特徴を正しく理解して選択する必要があります。

インプラント

失われた天然歯のかわりに、顎の骨に埋入される純チタンでできた人工歯根のことをインプラントといいます。

利点 欠点
・両側の歯を削る必要がない
・天然歯と同様に強い力で、違和感なく噛むことができる
・見た目が天然歯に近い
・インプラントを顎の骨に埋め込む手術が必要
・インプラント埋入手術 から3~6ヶ月間は、インプラントと周囲骨の結合を待つため、治療期間が長くなることが多い
・健康保険で治療ができない

ブリッジ

失った歯の両側の歯を削り、両側の土台となる歯と失った部分を連結したかぶせ物で補う方法です。

利点 欠点
・固定式であるため、違和感が少ない
・土台となる歯が健康である場合、比較的短期間に治療が終わる
・健康保険でも治療ができる
・ブリッジを支えるため、たとえ健康な場合でも両隣の歯を削る必要がある。
・かぶせ物がはずれたり、歯とかぶせ物の境から虫歯になる場合がある。
・健康保険のブリッジの場合、臼歯(前から数えて4番目の歯以後)はすべて金属色の歯(銀歯)になる。

入れ歯

利点 欠点
・ブリッジと比べて、両側の歯を少ししか削る必要がない
・土台となる歯が健康である場合、比較的短期間に治療が終わる
・健康保険でも治療ができる
・口の中に違和感を感じやすい
・天然歯と同じような強い力で噛むことは難しい

ブリッジによって、支台歯がダメになってしまった症例

パノラマ1

院長自身のレントゲン写真です。生まれつき下顎左右の前から5番目の歯が欠損していました。 10代の頃に左右ともブリッジを装着しました。 30歳の時右側のブリッジが外れたのを機会に、右側だけインプラントを埋入しました。左側はブリッジのままでした。

パノラマ2

40歳を過ぎて左側で噛むと痛みを感じるようになりました。調べてみると、ブリッジの土台の歯の神経が両方とも死んでいました。ブリッジの接着剤が取れて、歯の神経にばい菌が入ったのが原因ではないかと考えられます。2本の支台歯の根管治療を行い再度ブリッジを装着しています。

考察

左側のブリッジは、10代の頃から40歳を過ぎるまで20年以上機能したので、大成功と言えます。
しかし別の見方をすると、私(院長)の口の中で神経を取った歯は、このブリッジの土台の2本のみです。ブリッジの土台に使わなければ、神経を取ることもなかったでしょう。
やはり「削る必要のない歯は削らない」方が歯は長持ちすると考えられます。
以上のような理由から、歯が1本だけなくなった場合の第一選択は、 ブリッジではなくインプラント であると言えます。

インプラント治療の流れ

診査・診断
基本治療(歯みがき指導・歯石除去)
再評価検査
インプラント治療
メインテナンス

インプラント治療は清潔で衛生的なお口の中で進める必要があります。なぜなら、 治療していない歯周病患者に(お口の中が不潔な状態で)インプラント治療をすると、インプラントの成功率が低くなるからです。

このためインプラント治療に先立って、基本治療(歯みがき指導や歯石除去など)と呼ばれるお口の中をきれいにする治療が行われます。

また、インプラント治療終了後にはメインテナンス(検診)に定期的に通っていただく必要があります。インプラントは虫歯にはなりませんが、歯周病になる可能性があるからです。

インプラント治療の診査
(CTスキャン)

インプラントを埋入する部位については、通常のレントゲン写真のほかに CTスキャンを撮影し、骨の量は十分か?周囲の神経損傷の危険性はないか?などを調べます。

CTスキャン撮影時には、インプラントを埋入する予定の部位に歯の形をしたマウスピースを装着します。 撮影された CT画像には、顎骨とマウスピースが写り込みます。

この画像をもとに、顎骨の量は十分か?神経損傷の危険性は?インプラントの埋入方向は、事前にマウスピースに開けた穴の方向で問題ないか?などを検討します。

通常のレントゲン写真のほかに CTスキャンを撮影することにより、ミリ単位で顎骨の大きさ、神経までの距離を知ることができ、より安全・確実にインプラント埋入手術を行うことが可能になります。

インプラントの埋入

基本治療後の再評価検査で、お口の中が清潔で炎症のない状態であることが確認できたら、十分な滅菌・消毒の環境下でインプラントの埋入を行います。

インプラント埋入手順

あらかじめ CTスキャン で確認した部位に切開を入れます。

CT画像を参考にインプラントの埋入位置・方向を決め、それを口腔内で確認するための マウスピース を利用して、インプラントを埋入する穴を形成します。

特に右図の下顎の部位の近くには、下歯槽神経という重要な神経が通っており、これを損傷しないため厳密な確認が必要です。

形成した穴の位置が正しいことを確認し、インプラントを埋入します。

埋入したインプラントにキャップをします。

歯ぐきを縫合し、治癒を待ちます。

下顎は3ヶ月後、上顎は6ヶ月後、型とりをして差し歯を製作・装着し完成です。

痛みについて

インプラント手術中は、麻酔をしているので痛みはありません。
術後の痛みは、症例により異なります。
骨移植などの補助手術を伴わないインプラント埋入だけの手術では、術後に痛み止めを 1 - 2 回飲むだけで済むケースが半分以上です。
ただし、骨誘導再生法(GBR)、骨移植、歯肉移植などを行う症例では、多くの場合術後に腫れと痛みを伴います。

治療期間

インプラント埋入からかぶせ物の装着まで通常のケースでは、下顎で4ヶ月、上顎で7ヶ月ほどです。
インプラントは埋入後周囲の骨と結合するための治癒期間を、下顎で3ヶ月、上顎で6ヶ月とるためです。
ただし、骨再生誘導法(GBR)、骨移植、歯肉移植などを行う症例では、これ以上かかることもあります。

治療費

インプラント1本あたり(埋入手術+上部構造)の費用の合計は、
セラミックの白いかぶせ物にした場合:410,400 円
金属のかぶせ物にした場合:378,000 円
です。
詳しくは、保険外治療費のページでご確認ください。

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