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Dr.篠田のブログ/ ・歯周病と全身疾患

失った歯の数と動脈硬化が強く関連-歯周病の予防が動脈硬化を防ぐ可能性-京都大学

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画像:京都大学HPより引用

 歯周病は糖尿病心疾患呼吸器疾患低体重児出産などさまざまな病気に関連していることが報告されています。今回京都大学のコホート研究により、失った歯の数と動脈硬化が強く関連することが示されました。歯周病の予防が動脈硬化を防ぐ可能性があるとのことです。

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 一般的な歯周病(慢性歯周炎)は、上手な歯みがき・デンタルフロスや定期的な歯科医院の受診により予防が可能です。お口の健康だけでなく、全身の健康のためにも、年に数回の歯科健診を受けましょう!

京都大学HPより引用
 本研究グループは、失っている歯の数と動脈硬化の程度が関連しているかを調査しました。具体的には、「ながはま0次予防コホート事業」の第一期調査において、参加者全員の歯科検診で確認した歯を失った数から、矯正治療や外傷などにより失われた歯の数を除き、歯周病などの口の中の持続的な炎症で失った歯の数を指標としました。また動脈硬化についてはCardio-Ankle Vascular Index(CAVI)を使って測定しました。失った歯の数とCAVIの関係を年齢、性別、Body Mass Index(BMI)、喫煙の既往、ヘモグロビンA1c、インスリンまたは糖尿病治療薬使用の有無を調整して解析しました。

 その結果、失った歯の数と動脈硬化度に有意な関連があることが分かりました。また、女性に比べると男性でその傾向が強いことも明らかになりました。歯周病など口の中の病気は、予防効果が非常に高いことで知られており、歯科医院での定期的なメンテナンスや歯の清掃指導などで失う歯の数を減らすことができます。口の中の病気の予防や治療は、口の中の状態を改善させるだけでなく、動脈硬化症を予防するためにもよい影響がある可能性が考えられます。

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歯周病とED:ISCT研修会

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 毎週金曜日は、以前に私が勤務していた西堀歯科の勉強会 ISCT研修会に参加しており、隔週で症例検討会と論文抄読会をしています。このため金曜の診療は18:00までとさせていただいております。2016 / 10 / 7 は論文抄読会でテーマは「 歯周病とED(勃起不全) でした文献1文献2)。

 文献1はトルコの大学の研究で、比較的若い30-40歳のED患者80人とEDでない82人の男性について歯周病の検査をしました。その結果、非EDグループの19人(23%)が歯周病であったのに対し、EDグループでは42人(53%)が歯周病でした。交絡因子(年齢、BMI、世帯収入、学歴)を調整し分析したところ、歯周病患者は健康な者よりも3.29倍(オッズ比)EDである可能性が高いことがわかりました。

 文献2は台湾の国民健康調査のデータを分析し、5,105人のED患者とEDでない10,210人の男性について歯周病の状態を比較しました。すると、EDグループでは1196人 (23.13%) 非EDグループでは1121人 (13.92%) が歯周病でした。交絡因子を調整し分析したところ、歯周病患者は健康な人と比べて1.79倍(オッズ比)EDである可能性が高いことがわかりました。

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画像:8020推進財団 「からだの健康は歯と歯ぐきから」より

 両研究とも歯周病患者にEDが多い理由として、歯周病原菌またはその産生物、または歯周病の炎症が血管内皮機能不全を引き起こし、EDにつながるのではないかと推測しています。


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ピロリ菌の除菌に歯周病治療を組み合わせると

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ピロリ菌とは

2016042901.jpg ヒトの胃の中に住む細菌、ピロリ菌(ヘリコバクター・ピロリ)は、慢性胃炎、胃潰瘍や十二指腸潰瘍、胃癌の発生に関連することが報告されています(画像・文:ウィキペディアより引用)。このためピロリ菌の除菌は胃潰瘍、十二指腸潰瘍の治癒を促し、再発を予防します。

ピロリ菌の除菌と歯周治療

 多くの研究で口腔にもピロリ菌が存在し、これが胃の中のピロリ菌の供給源になり得ることが示されています。このため口腔内のピロリ菌の存在はその除菌治療に影響し、再発の要因になるかもしれません(Ren ら 2016)。
 今回、ピロリ菌の除菌に歯周病治療を組み合わせた場合の「効果」と「長期経過における再発率」を検討した研究が発表されました。

除菌の成功率が増加、再発率は減少

 今回の研究では、文献データベースを検索して見つかった7つの研究(ランダム化比較試験)から、17歳から78歳の691人のデータを集めて統合・分析しています(システマティック・レビュー)。その結果は以下の2点でした
・ピロリ菌の除菌治療と歯周治療の組み合わせは除菌治療単独に比べて、胃ヘリコバクター・ピロリの除菌率を増加させた(オッズ比 2.15)
・除菌後、ピロリ菌の除菌治療と歯周治療の組み合わせは除菌治療単独に比べて、胃ヘリコバクター・ピロリの非再発率を増加させた(オッズ比 3.60)

 歯周病はこの他にも、動脈硬化・心疾患、糖尿病などとの関連を示す研究が発表されています。歯ぐきが腫れる、血が出るなどの症状がある方は、歯科医院を受診してみましょう。また定期的に歯科医院で健診を受け、歯周病むし歯のチェックとクリーニングをしてもらいましょう!

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歯が少ない人ほど心血管疾患と死亡のリスクが高くなる:スウェーデン・ウプサラ大学

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歯周病と全身疾患

 近年、歯周病と動脈硬化・心疾患、糖尿病などの関連を示す研究が発表されてきました。その原因として口腔内細菌が血管に侵入し全身に悪影響を与えている、または口腔内の炎症によってできる炎症性物質(サイトカイン)が全身に悪影響を与えていると考えられてきました。

歯が少ない人ほど心血管疾患と死亡のリスクが高くなる

 昨年12月、「歯が少ない人ほど心血管疾患と死亡のリスクが高くなる」という研究結果がスウェーデンのウプサラ大学から発表されました。今回の研究では、心血管疾患の既往のある患者15,456人に歯の本数を自己申告してもらい、3.7年間経過観察しました。

 その結果、歯がない人歯が26−32本ある人と比較して以下のリスクが有意に高かったとのことでした。

・心血管疾患による死亡、死に至らない心筋梗塞、死に至らない脳梗塞を合わせたもの(主要アウトカム)は1.27倍
・心血管疾患による死亡は1.85倍
・すべての原因による死亡は1.81倍
・脳卒中は1.67倍

 また歯の喪失レベル(26-32本, 20-25本, 15-19本, 1-14本, 0本)が上がるごとに、これらのリスクは増加したとのことです。

予防が大切

 歯がない人には歯周病も存在しません。このため、歯がない人が心血管疾患のリスクが高くなるのはおかしな気もしますが、歯があって歯周病だった時期に血管が脆くなってしまったのかもしれませんね。

 いずれにしても、歯を失わないためにはセルフケア(ご家庭での歯みがき)プロフェッショナルケア(歯科定期健診)が大切です。年に数回お近くの歯医者さんを受診しましょう!


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糖尿病患者はそうでない人に比べ、2倍歯を失う:米国民健康栄養調査 (NHANES)

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 アメリカの国民健康栄養調査 (NHANES) の1971年 - 2012年の40年間のデータを利用した分析により、糖尿病の成人はそうでない成人に比べて歯の喪失が2倍多いことがわかりました(Huabin Luo et al. 2015)。

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グラフ:歯の喪失本数 NHANES 1971-2012. (Huabin Luo et al. 2015

 1本以上の歯のある25歳以上の37,609人を母集団として、アメリカの成人の歯の喪失の傾向を糖尿病罹患の有無、人種、調査期間により解析したところ、以下のことがわかりました。

① 40年間に糖尿病の有無、人種に関わらず歯の喪失が減少した。

② 40年間を通して糖尿病患者では、そうでない人に比べ歯の喪失本数がおよそ2倍であった。

 糖尿病は歯周病のリスクであるだけでなく、逆に歯周病も血糖値のコントロールに影響を与えている可能性があります。糖尿病の患者さんは毎日の口腔ケアを徹底し、定期的な歯科健診も受けましょう! 


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